ワンちゃんも秋バテをする?夏の疲れや急な寒暖差に注意
秋はワンちゃんが体調不良になりやすい時期です。さわやかで涼しく、過ごしやすい印象がある秋に、ワンちゃんが秋バテで体調を崩すのは心配ですよね。
この記事では、ワンちゃんの秋バテに見られる症状や理由、対応策について解説します。
ワンちゃんと秋を満喫するためにも、ぜひ参考にしてください。
ワンちゃんの秋バテで見られる症状
秋バテをしたワンちゃんには、次のような症状がみられます。
胃腸の不調
胃腸など消化器の不調は、秋バテによくある症状です。夏に生じた食欲不振がそのまま秋にも続き、食が進まなくなります。夏に冷たい水をガブガブ飲んでいたワンちゃんは、胃腸の調子が落ちているため食欲がわかないのです。
嘔吐や下痢を起こすワンちゃんもいます。急に涼しくなって食欲がわき、食べ過ぎてお腹をこわすワンちゃんもいるようです。
泌尿器系の不調
涼しくなったことで飲水量が減ると、尿結石や膀胱炎など泌尿器系の不調が生じることがあります。血尿や頻尿などが見られたら急いで受診しましょう。
関節の不調
秋になって、運動量が増えることも関節を傷める原因です。夏場はどうしても散歩の時間も短くなり、運動量がぐっと減ってしまいます。中にはちょっと体重が増えたワンちゃんもいるかもしれません。
涼しくなると散歩で歩く時間が増え、結果的に運動量が増えてしまうため関節を傷める子もいるのです。気候がいいからといって、突然ドッグランで走らせるなども足腰に負担をかけてしまうでしょう。
皮膚の不調
秋晴れが続いて湿度が低い日が続くと、皮膚が乾燥してかゆみなどを発症するワンちゃんがいます。そのまま冬もかゆみが続く子もいるでしょう。さらに、ノミの発生も秋には意外と多く、ノミアレルギーを発症するケースもあります。換毛の季節でもあるため、トラブルが起こりやすくなるのです。
ワンちゃんも秋バテをする理由
秋バテの理由は、夏の疲れや1日の寒暖差などさまざまです。それぞれ詳しく解説します。
夏の疲れによる不調
気温や湿度が高い夏を過ごした疲れが秋に出て、不調になってしまいます。夏バテが解消されないまま、秋に入ってしまった状態だといえるでしょう。さらに冷房を入れた部屋でずっと過ごしたことで、体が冷えすぎている子もいます。
早朝や夜に散歩に出たとしても、意外と気温が高いですよね。外気温と冷房の入った部屋との温度差も、ワンちゃんの体に負担をかけています。
寒暖差による不調
秋は1日の温度差が大きい日があります。体が気温の変化についていけず、不調になってしまうのです。ワンちゃんが留守番をしている間に、気温が急上昇して熱中症になる恐れもあります。
ポカポカ陽気の日が続いたかと思うと、冷たい秋雨の日が続くなども体調不良を招く原因です。涼しくなると水分量が突然少なくなるため、泌尿器系の不調も出やすくなります。
人間でも気温差についていけなくなることがありますが、ワンちゃんも同じなのですね。
台風などの気圧の変化
秋は台風が多くなるシーズン。台風の気圧の変化によって、体調不良を起こすワンちゃんがいます。天気や気圧の影響による体調不良は「気象病」と呼ばれることがあります。
中には発作などを生じるワンちゃんもいます。特になんらかの持病があるワンちゃんやシニアのワンちゃんは影響を受けやすいでしょう。
ワンちゃんの秋バテ対策とケア
ワンちゃんが秋を元気に過ごすためにも、飼い主さんは対策をとりましょう。こまめなケアも必要です。
朝は寒さ対策を
昼はぽかぽかでも、朝晩は冷え込みます。暖かい素材のベッドや敷物を用意してあげましょう。寒さに弱い子犬やシニア犬、持病のあるワンちゃんにはペットヒーターを付けてあげるのもいいですね。低温やけどには十分注意してください。
熱中症にも注意
朝晩は涼しくても、昼間は夏のように暑い日もあります。太陽が差し込む部屋や車内は、想像以上に暑くなることも。部屋にはタイマーで冷房を入れたり、すだれをかけたりしておくと安心です。車で移動する際も、冷房を活用して飲み水を必ず用意しておきます。ワンちゃんを車に置いて離れるのは大変危険です。絶対にやめましょう。
水分補給を心がけて
飲水量が減るので、お水をこまめに飲ませます。ウエットフードを与えたり、味つけしていない鶏肉の茹で汁などを与えたりするのもおすすめです。
消化器の不調は受診を
食欲不振や嘔吐、下痢がある場合は動物病院を受診しましょう。必ずしも秋バテが原因ではないこともあるためです。
運動は無理をさせない
散歩の距離や時間は少しずつ増やすなどして、負担をかけないようにします。激しい運動も、ワンちゃんの様子を見ながら無理をさせないようにしましょう。運動をしたあとは、しっかり休ませることも大切です。関節に痛みがある場合は、動物病院を受診してくださいね。
毛のお手入れと寄生虫予防
秋は換毛期なので、こまめにブラッシングして清潔を保ちます。乾燥しやすい肌のワンちゃんには、専用のローションで保湿ケアをしてあげましょう。お部屋の乾燥には加湿器などの利用がおすすめです。
涼しくなっても蚊やノミ、ダニのリスクは高いままです。動物病院で予防薬を処方してもらいましょう。このときノミやダニに寄生されていないか、チェックしてもらうといいですね。
まとめ
涼しくて気持ちのいい秋は、実はワンちゃんが秋バテをしやすくなる季節。夏バテが回復していないワンちゃんや、寒暖差で体調を崩すワンちゃんもいます。涼しくなって飲水量が減ったり、いきなり運動量が増えたりするのも秋バテの原因です。
ワンちゃんが秋バテにならないように、飼い主さんは対策をしてあげましょう。嘔吐や下痢などの消化器症状や皮膚のかゆみ、関節の痛みがある場合は動物病院を受診してくださいね。