犬の腸内環境を整える食事とサプリメント

犬の腸内環境を整える食事とサプリメント

愛犬の便の調子はいかがですか?ゆるかったり、硬かったりはしていませんか?いつもと違う便が出ているときは腸内環境がよくない状態になっている可能性が高いです。今回は犬の腸内環境を整えるための食事やサプリメントの選び方についてお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。


犬の腸内環境を整えることが大切な理由

犬の腸内環境を整えることが大切な理由

腸の活動を整えることを「腸活」と言い、この言葉は一般的に広く使われるようになりましたよね。

ひとと同様に犬の腸活もまた、健康を保ち、長生きするために大変重要なことです。

それではまずはじめに、腸内環境が乱れる原因について解説していきます。


腸内環境が乱れる原因


腸内環境が乱れる原因

犬の腸内環境がよくない状態になる主な原因には、栄養バランスの取れていない食事、運動不足、ストレス、水分不足、抗生物質の過剰使用などが挙げられます。

食事面では、犬の体質に合っていないフードを摂取させている、タンパク質や脂質の過剰摂取、食物繊維の不足などが腸内環境の乱れにつながっている可能性が高いです。


運動不足で足腰の筋肉が衰えると、便を排せつしづらくなり、便秘になりやすくなります。


水分が十分に摂れていない場合は便が硬くなり、出しづらい状態に陥ることが多いでしょう。


ストレスは自律神経を乱しがちになるため、腸が過剰に動いたり、逆に動かなくなったりして、悪玉菌が増えやすい環境になります。


抗生物質は悪い菌を駆除するために治療として服用しますが、同時に善玉菌も退治されてしまうため、腸内環境を乱してしまうこともあります。


このように、犬の腸内環境が乱れる原因はさまざまです。


腸内環境がよくない場合にみられる症状とは?

腸内環境がよくない場合にみられる症状とは?

犬の腸内環境がよくない場合にみられる症状は次の通りです。

・下痢、便秘といった便のトラブル

・皮膚の乾燥

・被毛のパサつき

・免疫力低下

・太りやすくなる、痩せる

・疲れやすい

そもそも腸には善玉菌というよい菌が存在し、消化吸収のサポートや免疫機能の強化をサポートしていますが、腸内環境がよくないと善玉菌は減少し、代わりに善玉菌の敵である悪玉菌が増えてしまいます。

善玉菌とは、乳酸菌やビフィズス菌といった体によい働きをする菌のことです。

善玉菌の主なよい働きとしては、腸のバリア機能を向上させたり、有害物質やアレルゲンが体内に入るのを防いだりすることが挙げられます。

ただし善玉菌は、長く腸内に留まっていられず便として排出される性質のため、食べ物やサプリメントで摂取し補わなければなりません。


日常的に便の状態をチェックしよう

日常的に便の状態をチェックしよう

腸内環境がよい状態かを判断する目安のひとつとして、「便」の状態を観察することが挙げられます。

一般的に腸内環境がよい犬の便はバナナのような形状です。

やわらかすぎず硬すぎず、つやがあり、においもあまりなく、色は茶色、やや濃い茶色が理想的だといわれています。

一方で腸内環境がよくない犬の便は、軟便、下痢、硬い、細すぎるなどです。

軟便や下痢の便は、ティッシュで掴めないほどゆるかったり、においもきつかったりすることが多いです。

硬くて毎回出しづらそうな場合や2~3日ほど便通がない場合は、動物病院を受診することをおすすめします。

また、便の色が黒、赤、白、緑、黄色味が強いなどの場合は、早急に獣医師に診てもらうべきです。

日頃から愛犬の便の状態は、チェックしておくことをおすすめします。



犬の腸活をサポートする食材と与え方のポイント

犬の腸内環境を整えるためには、食物繊維を豊富に含む食材や発酵食品を与えることもよいでしょう。

ここではフードと併せて与えたい野菜類と発酵食品についてご紹介します。


野菜類

野菜類

食物繊維を豊富に含む野菜を食事に取り入れてみてもいいでしょう。

・さつまいも

・じゃがいも

・かぼちゃ

・キャベツ

・ブロッコリー

このような食物繊維を豊富に含んだ野菜は、便の調子をよくしてくれる可能性が高いです。

犬に与えるときは、茹でる、蒸すなど加熱調理してから、犬が食べやすいサイズにすることが大切なポイントです。

まずはフードのトッピングとして、少量ずつ与えてみてください。

適量を日々の食事にプラスすることで、健康的な腸内環境につながる可能性があります。


発酵食品

発酵食品

腸内環境を整える効果のある食品として、真っ先にヨーグルトを思い浮かべるひとが多いでしょうか。

犬にヨーグルトを与えても問題はありません。

ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌といった腸内の善玉菌を増やす成分が含まれており、ひとと同じく犬の整腸作用に期待がもてます。

しかし、与え方には注意が必要です。

無糖(プレーンタイプ)のものを選ぶこと、少量を与えることが適切です。

さらにカロリーが気になる場合は、低脂肪や脂肪ゼロのものを選ぶといいでしょう。

初めて与える際は犬がほんの少し舐める程度にし、その後の便の状態をしっかりと確認するようにしてください。

食べ慣れないものを口にするとお腹の調子が悪くなる犬には、与える前に獣医師に相談してみてからにしてくださいね。


効果的なサプリメントの選び方


効果的なサプリメントの選び方

愛犬の腸内環境を整えるために、サプリメントの導入を検討している飼い主さんも多いのではないでしょうか。


しかし、たくさんの種類が販売されており、愛犬のためにどれを選べばいいのか悩む飼い主さんも少なくないでしょう。


では、愛犬のためのサプリメントの選び方、与え方についてご紹介します。


愛犬のためのサプリメントの選び方

選び方の重要なポイントとして、まず肝心なのは「犬用のサプリメントを選ぶこと」です。

犬用のサプリメントの成分に人間が摂取するものと同じ成分が配合されているため、人間用のものを与えても大丈夫ではないかと思うかもしれません。

しかし、人間と犬は生理機能や必要な栄養量が異なるので、人間用のサプリメントを与えるのは避けるべきです。

そして、選ぶ際に重視したいポイントは、「有効成分」「安全性」「摂取のしやすさ」の3つです。

一般的に犬の腸内環境を整えるための有効成分とされているのは、

・善玉菌である乳酸菌、ビフィズス菌

・便通改善に役立つ食物繊維、ラクトフェリン

・乳酸菌が育ちやすい環境を維持するために役立つといわれる酵母

などです。

そして、愛犬に安心感をもって与えたい場合は安全性も重視したいところです。

その場合は、成分表示が明確であること、国産品であること、信頼できる製造会社の商品であることを基準にして選ぶといいでしょう。

さらに愛犬が無理なく摂取できる形状を選ぶと、スムーズに習慣化でき、継続して与えることが可能です。


サプリメントの適切な与え方

一般的に商品パッケージの裏面には、成分表示とともに与え方が記載されているので、まずはその指示に従ってみましょう。

もし愛犬が摂取しない場合は、次のようなことを試してみてください。

・粉末タイプ=日頃食べているフードにふりかけてみる

・タブレットタイプ=くだいてフードに混ぜる

ただし、フードにサプリメントを入れたことにより、フードを食べなくなってしまう犬もいます。

その場合には、ウェットフードや犬用ヨーグルトに混ぜこむ、チーズに包む、水かお湯に溶かして飲ませるなどを試してみましょう。


サプリメントを取り入れる際の注意点

サプリメントは食事の栄養補助であり、腸内環境を整えることを間接的にサポートするものです。

また、サプリメントは医薬品ではなく食品なので過剰な摂取は避け、主食である総合栄養食のフードをきちんと与えた上で取り入れるようにしましょう。

そして、食物アレルギーや持病がある犬にサプリメントを与えたいときは、獣医師に相談してから始めるようにしてくださいね。



まとめ

腸内環境を整えることは、犬の健康を保つためにとても重要であることをお伝えしました。

 

愛犬の腸内環境の健康を保つためには、

 

・バランスの取れた食生活

 

・適度な運動

 

・ストレス発散

 

・定期的な健康チェック

 

これらのことが基本となりますが、プラスでサプリメントを与えてあげてもいいですね。

 

サプリメントを取り入れるときは、有効成分や安心できるメーカーのものかを確認し、愛犬が摂取しやすい形状を選びましょう。

 

ひとと同じく犬にとっても腸内環境の良し悪しは、健康のバロメーターとなります。

 

日頃から便の様子も観察し、愛犬が健やかに過ごせるようにしたいですね。

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