あなたは出来てる?正しい犬のお散歩の仕方
飼い主さんは犬とほぼ毎日一緒にお散歩に行くと思いますが、その「歩き方」についてあなたは考えたことがありますか?意外とあなたのお散歩の仕方は間違っているかも?本当に犬はそれで満足?
ここでは、街でよく見かけるお散歩の間違いについて説明したいと思います。
犬が飼い主さんの前を歩いている
犬はその昔、森の中で狩猟をしていた動物であり、今でも野生的な一面がところどころに現れます。そのため、歩く時は群れのリーダーが常に先頭に行くべきだと思っています。つまり犬があなたの前を歩いたら?それは、犬が自分の方が飼い主であるあなたよりも優位だと示している証です。誰が誰を散歩しているのかわからなくなってしまいますね!
そんな時は上手にリードを引いて犬が常にあなたの横か後ろを歩く様にしましょう。まだ小さい犬の場合は、幼少期の方が覚えやすいので是非お散歩トレーニングで意識して慣らせてみてください。
また、お散歩は犬が落ち着いた状態の時に行きましょう。毎回お散歩に行く際に喜んで興奮している場合は、一度落ち着くまで待ちましょう。興奮した状態で行くと犬がどうしても前に行きがちです。
家のドアから出る時は必ず飼い主さんが犬より先に出て、犬が後を着いていく様にします。そしてお散歩から帰ってきた時は、飼い主さんからお家に入る様にしましょう。常に飼い主さんのが先と言うことを徹底しましょう。
リードが長すぎる
上で書いた様に犬のお散歩を上手にコントロール出来ていない場合、もしかして長すぎるリードを使っていませんか?リードは首輪に近ければ近いほど、犬をコントロールしやすくなります。あまりに長いリードは、何かに絡まってしまい危ないことも。伸縮リードだとすぐに短くしたり出来ますが、もし伸縮リードでない場合はコントロールしやすい箇所に結び目をつけておくと、毎回その位置を忘れずに済むので歩きやすくなります。犬の首輪をコントロールすることを意識して、最適な箇所を見つけてみましょう。
お散歩のご褒美を与えない
お散歩の間や後は、犬にご褒美を与えることが不可欠です。
まず、朝ご飯と晩ご飯はお散歩の後にあげるのがベスト。犬は狩りをしていた習性から、一仕事した後の方がより一層美味しくご飯を食べることが出来ます。
また、お散歩中に匂いを嗅ぐこともとっても大きなご褒美に値します。
では、なぜ犬は匂いを嗅ぐことが好きなのでしょうか?
人間には約500万程度の臭いの受容体が存在しますが、犬は約3億程度持っていると言われています。また、人間よりも嗅覚の領域がはるかに広く、犬が匂いで収集する情報は計り知れません。私たち人間が景色を見るのと同じ様に、犬は自分の周りの環境の匂いを全て嗅ぎたいのです。もし右へ左へ行きたがる犬に匂いを嗅がせない様に柱や雑草から遠ざけたりしたら、犬は匂いを取り込むことが出来なくなり、散歩によってもたらされる精神的刺激が弱まってしまいます。
但し、匂いを嗅ぐことに夢中になりすぎて飼い主さんの言うことを聞かなくなるのは、車が来ていたり何か危険な状況になった際によくありません。「離れて」「気をつけて」などと声をかけた際に飼い主さんに注意を向けられる様トレーニングしましょう。
また、匂いを嗅ぐと見せかけて舐めてしまったり何かを食べてしまったりすると、アレルギー反応や食中毒の原因になります。犬が匂いを嗅いでいる際も飼い主さんがしっかり見ていてあげましょう。
他の犬に吠える
お散歩中に他の犬と近づくと吠えてしまったり、いきなり走って行こうとしたりして気まずくその場を去らなければならない、なんて経験が誰にでも一度はあるのではないでしょうか。本当は仲良くして欲しいところなのですが・・・これには実は理由があります。
犬は野生的本能から、正面から近づいてくる他の犬のことを威嚇されていると感じるために吠えることがあります。犬同士は、後ろや横からお互いに挨拶をするのが好きなのです。
また、他の犬に近づいた時に飼い主さんがリードを強く持っていたりすると、その緊張が犬に伝わり、「何かがおかしい」と感じて警戒心から相手の犬を威嚇したりすることがあります。そのため、飼い主さんも心配せずリラックスして挨拶をさせてあげましょう。万が一吠えてしまったりした場合は、すぐに犬同士を離してその場を後にしましょう。
時間が短すぎる
飼い主さんはお仕事や家事などで忙しい毎日を送っていますよね。犬のお散歩は、可愛い愛犬のためと言えど意外と時間と手間がかかるもの。しかしながら、犬は朝のお散歩をあなたの想像よりもはるかに楽しみにしているのを知っていましたか?
犬にもよりますが、ほとんどの犬が朝に長いお散歩を好むため、トイレだけ済ましてすぐ戻ってしまうと犬にとっては最悪の1日の始まりとなっているかもしれません。可能であれば、30〜1時間ほどかけて歩いてあげるのがベストです。暑い時期は早い時間に行かなければいけないのも大変だとは思いますが、頑張って愛犬のために早起きしてあげてくださいね!
大型犬の場合
大型犬の場合は小・中型犬よりも大きく力が強いため、お散歩は幼少期のトレーニングから始めることをおすすめします。
もし犬が右に左にあちこち行きたがる場合、いきなり歩く方向を変えてみましょう。
もしそれでも直らない場合は、スナップテクニックを使ってみましょう。スナップテクニックのやり方は以下の通りです:
1. リードをコントロールしやすい箇所で握る
2. その箇所からピッと斜め上に引っ張る
3. 引っ張ったらすぐ緩める
これは、斜め上に引っ張ることで、犬に一瞬で「それはダメだよ」と伝えるテクニックのため、リードを引っ張り続けないことがポイントです。犬がちゃんと歩かない時にだけこれを続けると、いけないことだと認識して自然とちゃんと歩く様になります。また、これは大型犬だけではなく全ての犬にとって有効です。お散歩の時以外でも吠えてしまう時や言うことを聞かない時などに試してみくださいね。
いかがでしたでしょうか?忙しい毎日の中で何気なく過ぎ去っていくお散歩の時間ですが、意外と気づいていない点があるのではないでしょうか?また、ルーティンが大好きな犬にとってお散歩は人間が思う以上に非常に重要な習慣です。もし当てはまった人は、これからもう少しお散歩に気を向けてみて、毎日楽しいお散歩にしてあげてくださいね。